今回ご紹介するワードはこちら
19世紀~20世紀にかけて活躍したチェコ出身の画家、グラフィックデザイナー。
アール・ヌーヴォーを担った代表的アーティストの一人。
現代日本でも非常に人気があり、ゲーム会社スクウェア・エニックスの代表的シリーズである「ファイナルファンタジーシリーズ」のキャラクターデザインを手掛けた天野喜孝氏など影響を受けたアーティストも多い。
ちなみに大阪府堺市に、株式会社ドイの創業者である土居君雄氏の死去後に寄贈されたコレクションを元に設立された「堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)」がある。
彼の作品は特徴的な背景をしているためかMidjourneyでは人物の容姿より背景への影響が大きい印象で、背景に曲線のデザイン、花が高確率で生成されます。
ただ人物のポーズにも大きく影響を与えるようで、単にWoman/Manなどで画像生成すると基本的に真正面をむいている人物が生成されますが、Alfons Muchaを入れると横顔、流し目、目を瞑るなど、彼の作品の特徴をとらえたポーズで生成されます。
どれくらい影響があるかは、こちらの画像を見ていただければわかると思います。生成ワードから「by Alfons Mucha and Art nouveau style」を取り除いています。
真正面を見ているだけですね、横顔や目を瞑っている画像が欲しければそのワードを追記する必要があります。
Alfons Muchaに近い言葉はこちら、今回の画像生成ではワードを補強するため併用しています。
19世紀後半~20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に広まった美術運動。
内包するテーマは絵画、美術、建築物など幅広い。
同時代の美術全般を想起させる用語であるためポーズなどはAlfons Muchaに近い画風で画像生成される事もありますが、このように人物自体がArt nouveauの特徴の一つでもある曲線調で描かれるため、これ単独では人物の描写(顔意外全般)が安定しない傾向があります。
Art nouveauは19世紀~20世紀初頭にかけて影響を受けた建造物も多くつくられましたので、特徴的な近代の建造物を生成したい場合も相性がよいです。
もしArt nouveauが入っていないと、下記のように建物も服装も現代寄りになります。
Art nouveauという強い単語が抜けてuniversity buildingという抽象的な単語だけが残るためか、「Lots of students(たくさんの学生)」という単語がより前に出ている事がわかると思います。
それぞれの言葉の強さや作用を掴んでいく事が、作りたい画像を導き出す近道になります。
記事中の画像生成で用いた「ハイフン2個の後ろにquality 2.0」の単語は、より高品質にするためのコマンドですが、生成に時間がかかり使用回数(時間)に制約がある無料会員の場合はオススメしません。
これを入れない場合は、自動的に初期値のquality 1.0で実行されます。
最後の「ハイフン2個の後ろにar 16:9」は縦横の画像比率の指定です。何も指定しない場合は初期値の1:1で実行されます。
個人的には風景は横長(例:16:9)、人物を描く場合は縦長(例:9:16)がオススメです。
最後にAlfons Mucha and Art nouveau styleで生成した画像をいくつか紹介します。是非色々試してみてくださいね。
「40歳の黒髪の男性」をテーマに生成してみました。
Art nouveauは女性をテーマにした作品が特徴ですが、男性でも普通に生成されます。
民族などを指定しないと大体白人で生成されますが、その辺は米国のサービスなので致し方なし。
後で紹介しますが、Japaneseと指定するとちゃんと反映されるのでご安心ください。
髪色や髪型もなかなか強い言葉のようで、指定すると高確率で作用します。
こちらは「お花を持っている小さな男の子」をテーマに生成してみました。
boyは年少に作用しやすいワードですので、littleを入れなくても結果はあまりかわりません。
前にcute、charming、beautifulなどを付けた方がよいのかどうか定かではありませんが、つけている人が多いので私もそれに倣っていました。
ただ一度試しに、womanの前にugly(醜い)と書いても普通に美人さんが出来たので、あまり作用していない印象です。
という事で初期に生成した画像以外では使わなくなっています。
ただ基本美形で生成されてしまうのもそれはそれで悩ましく、平凡な顔を生成するワードを模索しています。
この画像では「flowers in his hands」が正確に作用していますが、実はちゃんと手に持つのは数枚に1枚のレベルでした。
その辺は試行回数で解決しましょう。
「黒髪で長髪の日本人少女」をテーマに生成。
ちゃんと日本人寄り、そして髪色だけではなく髪型も入力したワードが正常に作用しています。
前述の通りcuteと前につけていましたが、結果はあまり変わらない印象。
Japaneseという言葉が相当強いのか着物っぽい服になります。
これはヨーロピアンスタイルと追記しても変化ありませんでした。
というわけで、そこに「U.S. Army Formal Dress(米軍の正装)」という全く関係ない要素を足したらどうなるか…と試したのがこちらの画像になります。
帽子と服の色彩に影響が出た感じでしょうか…ミリタリーファッションで通るかは微妙な所。
なお、girlはboyと異なり10代後半に作用しやすい言葉になりますので、boyと同じように年少で生成したい場合は前にlittleなどをつける必要があります。
boy and girlだと両方とも同年代(小学生ぐらい)で生成されやすい傾向があります。
「多数の精緻な花をあしらった曲線美と華麗な背景」をテーマに生成。
アイキャッチで使用している画像ですね。
人物を消して、背景に特化するとここまで精緻に生成されます。
ワードもexquisite(精緻)、detailed(詳細)など強調する言葉を入れた方が、より細かく描写されますので出来るだけ入力していきましょう。
ただ相反する言葉を入れると安定しません。
例えば絵画や芸術作品風に仕上げたいのに「photorealistic」「Unreal Engine」などを加えるようなパターンです。
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